8 欧州諸国との防衛協力・交流
欧州は、わが国と民主主義、法の支配、人権の尊重、資本主義経済といった基本的な価値観を共有し、また、テロ対策や海賊対処などの非伝統的安全保障分野や国際平和協力活動を中心に、グローバルな安全保障上の共通課題に取り組むための中核を担っている。そのため、欧州諸国と防衛協力・交流を進展させることは、わが国がこうしたグローバルな課題に積極的に関与することについての基盤を提供するものであり、わが国と欧州の双方にとって重要である。このような認識のもと、わが国は、10(同22)年5月に楠田防衛大臣政務官がベルギーやフランスを訪問し、北大西洋条約機構(NATO:North Atlantic Treaty Organization)、欧州連合(EU:European Union)やフランス国防省関係者と意見交換するなど、多国間安全保障対話の場も利用しながら、英国、フランス、ドイツ、イタリア、NATOなどの欧州諸国・機関との間で、協力関係を深めている。
(図表III-3-2-4・5 参照)