2 自衛隊が行う国際緊急援助活動と自衛隊の態勢
自衛隊は、国際緊急援助活動としての、1)応急治療、防疫(ぼうえき)活動などの医療活動、2)ヘリコプターなどによる物資、患者、要員などの輸送活動、3)浄水装置を活用した給水活動などの協力に加え、自衛隊の輸送機・輸送艦などを活用した人員や機材の被災地までの輸送などを行うことができる。このうち、具体的にいかなる活動を行うかについては、個々の災害の規模や態様、被災国政府または国際機関からの要請内容など、その時々の状況により異なる。たとえば、10(同22)年1月にハイチで発生した大地震においては、ハイチ政府からの支援要請および外務大臣からの協議を受け、空輸と医療支援を行った。
陸自は、国際緊急援助活動を自己完結的に行えるよう、中央即応集団と方面隊が任務に対応できる態勢を維持している。
海自は自衛艦隊が、空自は航空支援集団が、国際緊急援助活動を行う部隊や部隊への補給品などの輸送ができる態勢を維持している。