1 ゲリラや特殊部隊による攻撃への対処
(1)基本的考え方
ゲリラや特殊部隊による攻撃の態様としては、1)不正規軍の要員であるゲリラによる施設などの破壊や人員に対する襲撃などや、2)正規軍である特殊部隊による破壊工作、要人暗殺、作戦中枢への急襲などがあげられる。
ゲリラや特殊部隊により、わが国に対する武力攻撃が行われる場合には、防衛出動により対処する。
(2)ゲリラや特殊部隊による攻撃に対処するための作戦
ゲリラや特殊部隊による攻撃に対処するための作戦では、速やかに情報収集態勢を確立し、これらを早期に発見して捕獲または撃破する。この際、攻撃による被害を最小限にして事態を早期に収拾することが重要である。
ア ゲリラや特殊部隊の捜索・発見など
護衛艦、航空機などにより周辺海域を哨戒(しょうかい)
2し、ゲリラや特殊部隊の輸送の一手段である各種艦船や潜水艦などの早期発見と洋上での阻止に努める。また、ゲリラや特殊部隊がわが国領土内に潜入するおそれがある場合、陸自の偵察部隊などにより沿岸部での警戒監視を行う。
ゲリラや特殊部隊が領土内に潜入した場合、偵察部隊や航空部隊などによる捜索・発見を行う。
さらに、必要に応じ、重要施設などに警護のための部隊を配置し、早期に警護態勢を確立する。
イ ゲリラや特殊部隊の捕獲・撃破
ゲリラや特殊部隊を発見した場合、速やかに戦闘部隊を集めてこれを包囲した上で、捕獲または撃破する。
(図表III-1-2-8 参照)