第III部 わが国の防衛のための諸施策 

4 多国間の共同訓練

1 アジア太平洋地域での多国間共同訓練の意義

 多国間の共同訓練に参加し、またこれを主催することは、自衛隊の各種技量の向上はもとより、関係国間の各種調整や意見交換を通じ、協力の基盤を作る上で重要である。
 00(平成12)年から、アジア太平洋地域では、それまで行っていた戦闘を想定した訓練に加え、人道支援活動、災害救援(HA/DR:Humanitarian Assistance/Disaster Relief)、非戦闘員退避活動(NEO:Non-combatant Evacuation Operation)などへの対応を取り入れた多国間での訓練への取組が始まった。
 具体的には、リムパックでの難民救援訓練、米国、タイなどが国連平和維持活動や災害救援活動などに焦点をあてて行っているコブラ・ゴールド演習、シンガポール(00(同12)年)、わが国(02(同14)年)、韓国(04(同16)年)およびオーストラリア(07(同19)年)が主催した西太平洋潜水艦救難訓練、米印が主催する多国間海上共同訓練マラバールなどがあげられる。
 防衛省・自衛隊としては、これらの訓練に、引き続き主体的・積極的に取り組んでいく。

 

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