第III部 わが国の防衛のための諸施策 

1 沖縄を除くわが国に所在する在日米軍施設・区域

(1)岩国飛行場滑走路移設事業
 政府は、岩国市などの要望を受け、同飛行場の運用や安全、騒音をめぐる問題を解決し、その安定的使用を図るため、滑走路を東側(沖合)へ1,000m程度移設する事業を進めているところである。

参照 本節2

(2)神奈川県における在日米軍施設・区域の整理など
 神奈川県における在日米軍施設・区域については、関係地方公共団体などからの強い返還要望を踏まえ、日米間でそのあり方を協議した結果、横浜市内に所在する上瀬谷(かみせや)通信施設など6施設・区域の返還に関する基本的な考え方と「池子(いけご)住宅地区及び海軍補助施設」の横浜市域での700戸程度の米軍家族住宅などの建設について04(平成16)年10月、日米合同委員会において合意された。
 この米軍家族住宅などの建設については、1)同県における6か所の在日米軍施設・区域約419haに及ぶ大規模な返還に道を開き、2)在日米海軍の当面の住宅不足を解消し、日米安全保障条約の目的達成のため必要不可欠なものであることから、防衛省としては、米側および関係地方公共団体などとの間で調整を行いつつ、設計および環境影響評価手続きなどを経て、その実現に向け鋭意努力している。
(図表III-2-2-17 参照)
 
図表III-2-2-17 神奈川県における在日米軍施設・区域の整理等に関連する施設・区域

 当該6施設・区域のうち、05(同17)年には小柴(こしば)貯油施設の陸地部分全域など、本年5月には、富岡倉庫地区が返還されており、防衛省としては、残る4施設・区域についても、跡地利用に関する関係地方公共団体の要望などを聴きながら、早期返還を米側に要請していく考えである。

 

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