第III部 わが国の防衛のための諸施策 

2 日米協議のこれまでの成果

1 共通戦略目標(第1段階)

 05(平成17)年2月の「2+2」会合の共同発表において確認された、日米両国が追求すべき共通戦略目標の概要は次のとおりである。
○ 地域:日本の安全の確保/地域の平和と安定の強化、朝鮮半島の平和的統一、北朝鮮に関連する諸問題の平和的解決、中国の責任ある建設的役割を歓迎し協力関係を発展、台湾海峡を巡る問題の平和的解決、中国の軍事分野での透明性向上、ロシアの建設的関与、平和で安定し活力のある東南アジアの支援など
○ 世界:国際社会での民主主義などの基本的価値推進、国際平和協力活動などにおける協力、大量破壊兵器およびその運搬手段の削減・不拡散、テロ防止・根絶、国連安保理の実効性向上など
 また、07(同19)年5月の「2+2」会合においては、これらの共通戦略目標へのコミットメントが再確認されるとともに、日米両国の利益を進展させるものとして以下の共通戦略目標(概要)が強調された。
○ 六者会合を通じた朝鮮半島の非核化の達成
○ 中国の責任ある国際的なステークホルダーとしての行動、軍事分野における透明性向上、表明した政策と行動との間の一貫性の維持
○ アジア太平洋経済協力(APEC)を卓越した地域経済フォーラムとして強化するための協力の増進
○ 民主的価値、良き統治、法の支配、人権、基本的自由および統合された市場経済を促進するとの東南アジア諸国連合(ASEAN)の努力支援
○ 安全保障および防衛の分野を含め、地域および世界における日本、米国および豪州の三国間協力のさらなる強化
○ インドとのパートナーシップ強化
○ アフガニスタンの経済復興および政治的安定の確保
○ 統一された民主的なイラクの建設への貢献
○ イランに国際原子力機関(IAEA)の要求を完全に遵守させることを目的とする国連安保理決議第1737号および第1747号の迅速かつ完全な実施
○ より広範な日本とNATOとの協力の達成など

 

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