第III部 わが国の防衛のための諸施策 

1 日米協議に関連する経緯

1 冷戦後の日米安全保障体制をめぐる動き

 日米安保体制は冷戦期を通じて、自由主義陣営としてのわが国の安全の確保とともに、地域の平和と安全に寄与してきた。冷戦終結後の国際安全保障環境の変化を受けた日米間でのさまざまな対話の結果として、96(平成8)年4月の日米首脳会談(東京)では、21世紀に向けた両国の協力関係の方向性を示した「日米安全保障共同宣言」が発表され、21世紀に向けた両国の協力関係の方向性が示された。

参照 資料36

 この宣言においては、日米の安全保障上の関係が、地域の安定と繁栄を維持するための基礎であり続けることが再確認され、日米同盟関係の信頼性を高める上で重要な柱となる具体的な分野での協力が示された。
 これを踏まえ、日米両国は97(同9)年9月に新たな「日米防衛協力のための指針」(「指針」)を策定し、各種の施策を講じた。これらにより、日米間の防衛協力はより一層効果的なものとなり、日米安保体制の信頼性が一層向上した。

参照 3節2資料37

 

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