第I部 わが国を取り巻く安全保障環境 

2 東南アジア

 オーストラリアは、地域におけるテロや犯罪に取組むためにも東南アジア諸国との協力を重視している6。インドネシアとは、02(同14)年と05(同17)年のバリ島での爆弾テロや04(同16)年9月のジャカルタの豪大使館前での爆弾テロの発生を受け、対テロ協力を緊密化した7ほか、06(同18)年11月には、両国は、幅広い防衛分野における協力を謳(うた)った安全保障協力枠組みに関する協定を結んだ。
 マレーシアおよびシンガポールとは、「5か国防衛取決め」(71(昭和46)年発効)の枠組でテロや海洋安全保障など非伝統的脅威に主眼を置いた共同統合演習を行っている。また、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムと安全保障協力を行っている。


 
6)04(平成16)年7月、オーストラリアとASEANの間で「国際テロと闘うための協力に関する共同宣言」が署名された。

 
7)オーストラリアとインドネシアは、02(平成14)年2月に対テロに関する覚書を締結した(覚書は1年ごとに更新していたが、昨年2月、3年間延長することを決定した)ほか、07(同19)年3月、対テロに関する域内首脳会議を共同主催した。対テロに関する覚書はブルネイ、カンボジア、マレーシア、フィリピン、タイとも締結している。


 

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