第III部 わが国の防衛のための諸施策 

2 自衛隊が行う国際緊急援助活動と自衛隊の態勢


 自衛隊は、国際緊急援助活動としての、1)応急治療、防疫活動などの医療活動、2)ヘリコプターなどによる物資、患者、要員などの輸送活動、3)浄水装置を活用した給水活動などの協力に加え、自衛隊の輸送機・輸送艦などを活用した人員や機材の被災地までの輸送などを実施することができる。このうち、具体的にいかなる活動を行うかについては、個々の災害の規模や態様、被災国政府または国際機関からの要請内容など、その時々の状況により異なったものになる。06(平成18)年5月のインドネシア・ジャワ島中部で発生した大規模地震においては、インドネシア政府からの要請を受け、自衛隊が現地において医療支援を行い、のべ約3,800名を診療するとともに、約1,700名への予防接種、4,300m2の防疫を行った。
 陸自は、医療、輸送の各活動やこれらに給水活動を組み合わせた活動をそれぞれ自己完結的に行えるよう、中央即応集団および各方面隊(6か月ごとに持ち回り)が任務に対応できる態勢を維持している。
 また、海自は自衛艦隊が、空自は航空支援集団が、国際緊急援助活動を行う部隊や同部隊への補給品などの輸送ができる態勢を維持している。

 

前の項目に戻る     次の項目に進む