1 国際緊急援助隊法の概要など
わが国は、87(昭和62)年に「国際緊急援助隊の派遣に関する法律(昭和62年法律第93号)」(国際緊急援助隊法)を施行し、被災国政府または国際機関の要請に応じて国際緊急援助活動を行ってきた。
92(平成4)年、国際緊急援助隊法が一部改正され、自衛隊が国際緊急援助活動や、そのための人員や機材などの輸送を行うことが可能となり、これ以来、自衛隊は、現地で移動、宿泊、給食、給水、通信、衛生などの支援が受けられない場合でも、その装備や組織、平素からの訓練などの成果を活かし、自己完結的に救助活動、医療活動などの国際緊急援助活動を行う態勢を維持してきた。