第III部 わが国の防衛のための諸施策 

4 日本の取組に対する各国などからの評価


 わが国のイラクの国家再建に向けた取組に対して、イラク、その他海外から次のような評価や感謝が表明されており、サマーワの地元紙「ウルク」と朝日新聞が現地住民を対象として行った共同アンケート調査(06(平成18)年8月)でも回答者の約7割が支持を表明した。

(1)イラクにおける評価
 イラクのマーリキー首相は、安倍総理(当時)に宛てた昨年3月12日付の書簡において、イラクが復興と再建の道を進めていく努力において、空自が国連と多国籍軍のために空輸を行うことが主要かつ死活的役割を果たしており、支援の更新の検討を要請する旨述べるとともに、昨年4月の訪日時には、空自の活動は、我々に勇気を与えるものであり、日本のイラクへの貢献に感謝する旨述べた。

(2)国連からの評価
 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、昨年3月、安倍総理(当時)に宛てた書簡の中で「日本による空輸支援は、特にUNAMIエルビル地域事務所に対する支援上、大変重要なものとなっております。」と日本の空輸支援に対して、感謝の意を述べた。
 また、カジ事務総長イラク特別代表は、昨年3月、イラク臨時大使宛の書簡の中で、空自の支援を評価するとともに、活動の継続を要請した。

(3)諸外国の評価
 ブッシュ米大統領は、06(平成18)年6月の小泉総理(当時)との日米首脳会談において、アフガニスタンおよびイラクにおける日本の人道復興支援、ならびにインド洋において活動する各国軍に対する日本の支援を賞賛した。
 また、04(同16)年7月、ライス米国務長官が訪日し、イラクおよびアフガニスタンにおける日本の貢献を高く評価するとともに「日本が、イラク国民に対して素晴らしい支援を行っている。」と述べた。
 さらに、ラムズフェルド米国防長官(当時)は、06(同18)年1月の額賀防衛庁長官(当時)との日米防衛首脳会談において、これまでのわが国の対応を高く評価した。また、サウジアラビア王国の国防航空相兼総監察官のスルタン皇太子殿下は、同年4月の小泉総理(当時)との会談において、イラクの復興と安定に対する日本の貢献を評価するとともに謝意を表明した。

 

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