第III部 わが国の防衛のための諸施策 

3 日米共同訓練


 自衛隊と米軍の共同訓練は、それぞれの戦術技量1の向上を図る上で有益である。さらに、日米共同訓練を通じて、平素から戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、インターオペラビリティ(相互運用性)を向上させておくことは、日米共同対処行動を円滑に行うために欠かせない。また、周辺事態安全確保法などにより自衛隊に与えられた任務を行う上で、日米の連携・調整要領を平素から訓練しておくことも重要である。このような努力は、ひいては日米安保体制の信頼性と抑止効果を維持し向上させることにもつながる。
 このため、自衛隊は、米軍との間で、各種の共同訓練をこれまでも行っており、今後ともその内容の充実に努めていく方針である。たとえば、統合運用体制に移行後、初の実動演習として昨年11月に行われた日米共同統合演習においては、統合幕僚監部、陸上・海上・航空自衛隊(陸・海・空自)および在日米軍の各部隊が参加し、わが国に対する武力攻撃や周辺事態が発生した場合における陸・海・空自間や自衛隊・米軍間の連携要領について実動による訓練を実施し、共同統合運用能力の維持・向上を図った。

参照> 資料41
 
指揮所訓練を実施中の陸自および米陸軍の隊員
 
コープノースグアムで米空軍F-16戦闘機とと編隊飛行する空自E-2C早期警戒機とF-2戦闘機


 
1)個々の装備を使いこなすとともに、一定の規模の部隊を動かすための能力など


 

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