第III部 わが国の防衛のための諸施策 

3 沖縄の在日米軍


 沖縄は、米本土やハワイなどに比較し、東アジアの各地域に対して距離的に近い位置にある。このため、この地域内で緊急な展開を必要とする場合に、沖縄における米軍は、迅速な対応が可能である。また、わが国の周辺諸国との間に一定の距離があるという地理上の利点を有している。これらが、緊急事態への一次的な対処を担当する海兵隊をはじめとする米軍が沖縄に駐留する主な理由として考えられる。
 沖縄の在日米軍施設・区域は、72(昭和47)年5月の本土復帰の時点で、日米地位協定に基づく施設・区域として米軍に提供されたものである。現在、飛行場、演習場、後方支援施設など多くの在日米軍施設・区域が県内に所在しており、本年1月時点で、わが国における在日米軍施設・区域(専用施設)のうち、面積にして約74%が沖縄に集中している状況にある。このため、沖縄における負担の軽減については、特に配慮する必要がある。

 

前の項目に戻る     次の項目に進む