第III部 わが国の防衛のための諸施策 

第2章
日米安全保障体制の強化


第1節 日米安全保障体制


 日米安全保障条約1(日米安保条約)に基づく日米安全保障体制(日米安保体制)は、わが国防衛の柱となっている。また、日米安保体制を基盤とする日米同盟は、日本のみならずアジア太平洋地域の平和と安定のために不可欠な基礎をなすものである。さらに、同盟に基づく日米間の緊密な協力関係は、世界における多くの安全保障上の困難な課題に効果的に対処する上で重要な役割を果たしている。日米両国が共有する基本的人権、自由、民主主義および法の支配といった基本的な価値を国際社会において促進する上で、この同盟関係は、ますます重要になっており、わが国として、引き続き、日米安保体制を維持・強化していくことが必要である。
(図表III-2-1-1 参照)
 
図表III-2-1-1 日米安保協力にかかわる主な経緯

 本節では、わが国の安全保障にとっての日米安保体制の今日における意義について説明する。


 
1)正式名称は、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」


 

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