第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(VOICE)基地警備で活躍する女性自衛官の声

航空自衛隊 第3輸送航空隊基地業務群管理隊 3等空曹 松本友代(まつもとともよ)
 
基地警備中の松本3等空曹

 基地警備は何をするのか、皆さんはご存知ですか?
 正門などの警衛業務、基地内の巡回警備、基地内外の不測事態への対応を行うもので、有事には航空戦力の弱点である基地の基盤を守るため、敵からの攻撃や侵入を阻止することなど、航空自衛隊が積極的に取り組んでいるものです。
 そのような警備という職種に私のような女性が配置され、基地警備の最前線に携わることができ、とてもやり甲斐のある充実した日々を過ごしています。また、基地を守ることだけでなく、基地の顔として正門などで勤務できるので、多くの方に覚えてもらえ、応援していただいています。さらに、私の子供達から「お母さんカッコイイ!」と言われることが、とても照れくさいのですが嬉しいです。
 現在、警備小隊の庶務係として、皆が勤務しやすいよう勤務環境を整えたり、小隊内の総務業務をサポートしたり、基地警備訓練を実施したりしています。時には、バックアップ要員として交替制(24時間勤務)のクルーに加わり警衛隊員としても勤務しています。交代制の勤務に初めて就いた頃は、一日家を空けることになるので子供の事がとても心配でしたが、夫や両親などが理解し、協力してくれているので、今は、安心して勤務することができています。
 私のモットーは、男性隊員に負けないよう職務を確実にこなすこと、また、女性隊員としての職務への気遣いができることを常に考えています。今年1月に3等空曹へ昇任することができ、一段と責任も重くなりました。一刻も早く、分隊長として部下を持ち、指導できるよう自学研鑽中です。
 ただ、やはり体力面で一番苦労しています。戦闘訓練などでは男性隊員と比較すると、どうしても差が出ます。それを克服するため訓練中ですが、体力以外の部分で何か工夫できることはないか、上司や先輩に相談しながらいろいろ考えて努力しています。もともと警備職域には女性隊員が少ないのですが、私はこの職務に就いていることを誇りに思い、皆が安全に勤務できるようできる限り頑張っていきたいと思っています。

 

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