第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(解説)内閣総理大臣の殉職隊員葬送式への参列

 本年3月30日、鹿児島県知事から、緊急患者を空輸するための災害派遣要請を受け、那覇から徳之島に向かった陸上自衛隊第1混成団第101飛行隊所属のヘリコプターが墜落し、4名の隊員の尊い命が失われた。
 安倍内閣総理大臣は、4月15日に航空自衛隊那覇基地内で行われた殉職隊員の葬送式に参列し、「自衛隊員としての誇りと責任感を身をもって示した4名の隊員を失ったことは、最高指揮官として痛恨の極みであります。4名の隊員は、悪天候の夜間という極めて過酷な状況の中、身の危険を顧みず、患者救命を第一に最後まで任務を完遂しようと努められ、ついに帰らぬ人となりました。この尊い犠牲を無にすることなく、その御遺志を受け継ぎ、国民と国土を守り抜いていくことが、我々に課せられた責務であります。」と弔辞を述べ、殉職した隊員の御冥福を祈った。
 
空自那覇基地(沖縄県)で行われた殉職隊員葬送式において弔辞を述べる安倍内閣総理大臣

 自衛隊の行う災害派遣は、緊急性が高く、公共の秩序を維持するため、人命または財産を保護する必要があり、また、自衛隊のほかにその活動を行うことができない場合に行われ、危険かつ過酷な状況・場所での活動となることが多い。自衛隊は、これからも「守るべきもの」のため、危険な状況下においても黙々と任務を全うする。

 

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