第III部 わが国の防衛のための諸施策 

(解説)防衛省の託児施設開設(三宿駐屯地)

 防衛省は、本年4月、隊員の子育支援1のため、三宿駐屯地(東京都世田谷区)に自衛隊の特性にあった育児の場を確保するためのモデルケースとして託児施設をオープンした。
 この託児施設は、4階建て隊舎の1階を改修したもので、一般保育室、病後児保育室、調理室、医務室などが設置されており、0〜5歳児(小学校就学前児童)を保育対象としている。
 
本年4月三宿駐屯地に開設された託児施設「キッズガーデン三宿」

 特徴は、隊員の勤務時間が不規則2になることが多いという自衛隊の特性に対応したもので、通常の保育時間が早朝から夜間までと長く、さらに夜間保育や休日保育も実施していることであり、保護者である隊員からは「夜勤や災害派遣などあらゆる勤務状況に応える24時間対応の施設は心強い。」との声が上がっている。
 防衛省では、本託児施設において「隊員が利用しやすく、質の高い保育」を目指すとともに、今後、職員のニーズを踏まえつつ、他の駐屯地や基地内にも託児施設を展開することを検討している。


 
1)防衛省は、「次世代育成支援対策推進法」(03(平成15)年7月施行)に基づく行動計画策定指針(同年8月告示)に即し、特定事業主行動計画を策定(05(同17)年3月)した。同計画では、隊員の職業生活と家庭生活の両立を支援するために、施設面における環境の整備を図るとし、庁舎内への託児施設の設置については早急に対策を講ずるべき事項とした。
 
2)当直勤務、シフト勤務、非常呼集、長期にわたる演習、訓練および災害派遣など。

 

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