2 世界とアジアのための日米同盟
03(同15)年5月の日米首脳会談において、日米両国は、グローバルな課題への取組について国際社会と協力しつつ連携を強化することなど「世界の中の日米同盟」を強化していくことで意見が一致した。具体的には、テロとの闘い、イラク人道復興支援、インド洋における地震・津波災害への支援など国際的な活動における日米協力が進展している。
昨年11月に、安倍総理とブッシュ大統領との間で初めて行われた日米首脳会談では、「世界とアジアのための日米同盟」との方針の下、日米両首脳が国際社会の諸課題に立ち向かっていくことが確認された。
この中で二国間関係では、両首脳は日米関係をさらに強化していくことを確認、ブッシュ大統領は、日米安保体制に基づく抑止力に対する米国のコミットメントを再確認した。また、両首脳は、BMDに関する日米協力をさらに強化・加速化し、日米両国の外務・防衛閣僚にこれについて検討させることで一致するとともに、在日米軍再編の着実な実施を確認した。
また、アジア情勢については、豪・印との連携、ASEANとの関係強化、アフガニスタン復興の重要性などについて意見が一致するとともに、北朝鮮の核問題への対応などについても意見の一致をみた。さらに、イランの核問題を含む諸課題に関し、日米が緊密に連携して対処することが確認された。
このように、多くの面で基本的価値観と利益を共にしている日米両国による協力関係は、日米安保体制の下で行われるものに限定されず、アジア太平洋地域のみならず、世界における広範な課題を対象とした協力関係となっている。