3 ワッセナー・アレンジメント
冷戦終結に伴い、94(平成6)年に解消された対共産圏輸出規制委員会(COCOM:Coordinating Committee for Multilateral Strategic Export Controls)
7に代わる新しい輸出管理体制について、93(同5)年から交渉が行われ、96(同8)年、「通常兵器および関連汎用品・技術の輸出管理に関するワッセナー・アレンジメント」(WA:Wassenaar Arrangement)
8が正式に発足した。このアレンジメントは、1)通常兵器と機微な関連汎用品の技術の移転に関する透明性を増大させ、より責任ある管理を実現することにより、地域と国際社会の安全と安定に寄与し、2)テロリストによる通常兵器と機微な関連汎用品・技術の取得を防止することを目的としている。参加国は、日本、米国、ロシア、欧州諸国などを含め、本年3月末現在で40か国である。
防衛庁は、武器移転の透明性の拡大や輸出管理強化を目指したWA制度の見直し・検討に際し、専門的な助言を行うなどの協力を行っている。