第4章 日米安全保障体制の強化 

2 抑止力の維持と地元負担の軽減


 すなわち、わが国は、1)新たな脅威や伝統的な課題に対処し得る態勢を構築して、日本およびアジア太平洋地域の安全と安定を確保するための抑止力を維持するとともに、2)このために不可欠な在日米軍の施設・区域が、国民の理解と支持の下に安定的に使用されるよう、地元の過重な負担の軽減を図っていくべきであるという方針の下で協議に臨んできた。
 抑止力の維持と地元負担の軽減は、日米間においても04(同16)年9月の日米首脳会談や05(同17)年2月の「2+2」会合において、米軍再編協議に関する基本的な考え方として確認された。これは、変化する安全保障環境の中、日米同盟が常に強固であり続けるためには、日本の防衛とアジア太平洋地域の平和と安全に対する米国のコミットメントの信頼性と実効性を向上させるとともに、確固たる両国国民の幅広い支持が必要との認識に基づいている。
 日米両国は、以下に述べるようなプロセスを踏み、困難な課題にともに挑戦するとの強い意欲を持って、知恵を絞り努力してきたところである。このような再編協議の成果を着実に実施することにより、日米同盟の信頼性は、大きく向上すると考える。

 

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