3 日米安全保障体制の実効性の向上
日米安保体制を基調としているわが国にとって、米軍との整合のとれた共同対処行動をとることが重要である。従来の運用態勢では、自衛隊が統合軍である米軍と共同対処行動を実施する場合、米軍が1人の指揮官の下、4軍が同一の作戦構想の下で行動するのに対し、自衛隊の行動は、各自衛隊がそれぞれの作戦構想に基づいて個別に行動し、必要に応じて統合調整を行って対処することとなっていた。このため、自衛隊の運用の態勢を「統合運用を基本とする態勢」とし、自衛隊と米軍がそれぞれ統合の視点から企画・立案した作戦構想に基づき、共同して対処しやすい態勢を構築しておくことが必要である。