第6章 国民と防衛庁・自衛隊 

1 情報通信技術(IT)革命への対応1


 防衛庁・自衛隊は、近年の情報通信技術革命に対応するため、「防衛庁・自衛隊における情報通信技術革命への対応に係る総合的施策の推進要綱(IT要綱)」を発表した。
 このIT要綱では、情報優越2を追求し、防衛力の統合的かつ有機的な運用を可能とする基盤を体系的に構築するために、1)防衛情報通信基盤(DII:Defense Information Infrastructure)やコンピューター・システム共通運用基盤(COE:Common Operating Environment)など、高度なネットワーク環境の整備3、2)中央指揮システム(CCS:Central Command System)や陸・海・空自衛隊の各種指揮システムの整備など、情報通信機能の強化、3)防衛庁・自衛隊のシステムのサイバー攻撃からの防御など、情報セキュリティの確保4を中核とする3つの施策の具現化を進めてきた。


 
1)<http://www.jda.go.jp/j/library/archives/it/index.html

 
2)情報の認知、収集、処理及び伝達を迅速かつ的確に行うことについて相手方に優ること。

 
3)防衛情報通信基盤(DII)やコンピューター・システム共通運用基盤(COE)の細部については、<http://www.jda.go.jp/j/library/archives/it/youkou/03.htm>参照

 
4)例えば、情報セキュリティの確保に係る取り組みとしては、日米間の防衛協力の一環として、日米間の情報交換などによるサイバー攻撃時への対処能力向上を目的とした、「情報保証とコンピュータ・ネットワーク防御における協力に関する了解覚書書」(MOU)(本年4月)の締結、などがある。


 

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