基本的考え方

　わが国は、次のような基本的な考え方の下、在日米軍の兵力構成見直しを含む米国との戦略的な対話に主体的に取り組んでいる。

・　わが国としては、今日の安全保障環境のもと、新たな脅威や多様な事態、朝鮮半島や台湾海峡などの不透明・不確実な要素に適切に対応するため、先般、新防衛大綱を策定し、今後のわが国の安全保障と防衛力の在り方について決定した。

・　新防衛大綱において示されているとおり、日米安全保障体制は、わが国の安全やアジア太平洋地域の平和と安定を維持するために不可欠であるのみならず、それを基調とする日米両国の協力関係は、新たな脅威や多様な事態への対応のための国際的取組を効果的に進める上で重要と認識している。
・　このような観点から、新防衛大綱において、わが国は安全保障全般に関する米国との戦略的対話に主体的に取り組むこととしている。

・　一方、米国は軍の「変革」（トランスフォーメーション）の一環として、同盟国などとの緊密な連携の下、世界規模での軍事態勢見直しを進めており、日米間の協議においては、こうした日米両国の安全保障政策の整合を図りつつ、今後の日米の協力の在り方につき検討を行っている。

　わが国としては、こうした日米協議を通じて、1)新たな脅威や伝統的な課題に対処し得る態勢を構築して、日本及び地域の安全と安定を確保するための抑止力を維持・強化するとともに、2)このために不可欠な在日米軍の施設・区域が安定的に使用されるよう、地元の過重な負担の軽減を図っていくべきであるという姿勢で協議に臨んでいる。