第1章 わが国を取り巻く安全保障環境 

地域における安全保障環境安定化への取組

 ある国内で生じた紛争が容易に国際問題化する今日、紛争解決のため、地域内での安全保障体制を構築しようという動きが見られる。
 西アフリカでは75(昭和50)年に、ナイジェリア、トーゴなどが中心となり、経済共同体設立を目指す西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS:Economic Community of West African States)が創設され、近年特に安全保障機能の本格的な整備が進められている。ECOWASは、加盟国の軍隊及び文民からなる独自の軍事組織を持ち、国連の部隊が展開する前に紛争地域へ停戦監視部隊を展開するなどの対応をとっている。
 また、02(平成14)年7月にはアフリカ統一機構(OAU:Organization of African Unity)が解体され、EUをモデルとしたアフリカ連合(AU:African Union)に発展改組された。昨年5月には、AU平和・安全保障理事会が設立されるなど、紛争の予防・解決に向けた取組を強化している。


 

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