第5章 国民と防衛庁・自衛隊 

イベント・施設などによる広報

 防衛庁・自衛隊は、自衛隊の現状を広く国民に紹介する活動も行っている。この活動には、毎年富士山麓(さんろく)で行われる陸自の総合火力演習や、各地での海自の護衛艦による体験航海、空自の基地航空祭での航空機の展示飛行などがある。また、防衛庁・自衛隊は、自衛隊記念日行事として、自衛隊音楽まつり4や観閲式(かんえつしき)、観艦式(かんかんしき)、航空観閲式などを行っている。昨年は、防衛庁・自衛隊が発足して50周年を迎えたことから、「防衛庁・自衛隊50周年記念音楽まつり」を、在日米陸軍軍楽隊、豪州陸軍軍楽隊の参加を得て日本武道館で開催し、延べ約4万3,700人が来場した。

 
観閲台前を通過する陸自戦車部隊(90式戦車)

 観閲式などについては、96(平成8)年以来、陸・海・空自衛隊が交互に主担当となって、観閲式、観艦式、航空観閲式を行い、自衛隊の装備や訓練の成果を国民に紹介している。昨年は、陸自が防衛庁・自衛隊50周年記念観閲式を行い、約2万2,000人が来場した5。また、今年は、空自の担当による航空観閲式を計画している。
 全国に所在する駐屯地や基地では、部隊の創立記念日などに、装備品の展示や部隊見学、航空機への体験搭乗、音楽隊によるコンサートを行う6ほか、広報館や史料館などの施設7を公開している。防衛庁本庁が所在する市ヶ谷地区(東京都新宿区)では、市ヶ谷台ツアー8を行い、極東国際軍事裁判(東京裁判)の法廷や旧陸軍大臣室(前陸自東部方面総監室)として使用された施設などを移設復元した市ヶ谷記念館、慰霊碑地区(メモリアルゾーン)、広報展示室などを公開している。


 
4)各自衛隊の音楽隊、儀じょう隊、防衛大学校学生などが出演する音楽イベント。毎年11月頃開催

 
5)総合予行を合わせると約4万人が来場した。

 
6)イベント情報については、防衛庁、陸・海・空自衛隊ホームページ及び各部隊のホームページからのリンク参照

 
7)主要な施設としては、市ヶ谷記念館のほか、陸自広報センター(朝霞)(東京都練馬区)、海自佐世保史料館(長崎県佐世保市)、海自鹿屋史料館(鹿児島県鹿屋市)、空自浜松広報館(静岡県浜松市)がある。(巻末参照)〈イベント情報〉
http://www.jda.go.jp/j/events/index.html

 
8)本年5月末現在、約13万7,400人が来訪 見学ツアーの問い合わせ先:防衛庁長官官房広報課
電話番号 03-3268-3111 (内線21904又は20303)


 

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