第2章 わが国の防衛政策の基本と新防衛大綱、新中期防など 

日米安全保障体制の実効性の向上

 日米安保体制を基調としているわが国にとって、自衛隊と米軍との連携は重要であり、米軍との共同作戦を円滑に行うことによりその実効性をさらに向上させることが求められている。
 しかし、現行の運用態勢では、自衛隊が統合軍である米軍と共同作戦を実施する場合、米軍が1人の指揮官の下、4軍が同一の作戦構想の下で行動するのに対し、自衛隊の行動は、各自衛隊がそれぞれの作戦構想に基づいて個別に行動し、必要に応じて統合調整を行って対処することとなっている。
 このため、自衛隊の運用の態勢を統合運用の態勢とし、自衛隊と米軍がそれぞれ統合の視点から企画・立案した作戦構想に基づき共同して対処し得る態勢を構築することが必要である。

 

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