第5章 国民と防衛庁・自衛隊 


航空自衛隊発足50周年

 空自は、防衛庁発足とともに54(昭和29)年7月1日、定員6,738人、航空機148機(昭和29年度末保有機数:練習機と輸送機のみ保有)の体制で誕生してから、本年で50年となる。

 以来、わが国防空の任務を果たすべく航空警戒管制部隊や要撃戦闘機部隊などの整備と訓練を重ね、58(同33)年からは、24時間態勢で対領空侵犯措置のための待機についており、現在まで累計2万回弱の緊急発進(スクランブル)を行ってきた。
 
第18回オリンピック東京大会開会(64(昭和39)年10月10日)

 一方、発足の翌年から地震、火山活動、台風などの自然災害などに対して災害派遣活動を行うとともに、64(同39)年の東京オリンピックでは、空自のアクロバットチーム”ブルーインパルス”が東京の空に五輪模様を彩るなど、各種の国家的行事にも貢献してきた。

 また、92(平成4)年以降は、カンボジア、モザンビーク、ルワンダ、ホンジュラス、東ティモールなど海外において国際平和協力業務と国際緊急援助活動など多様な任務を着実に遂行してきた。現在は、ゴラン高原とイラクなどにおいて活動を行っている。
 
美しき大空と共に

 本年、空自では、創立50周年に当たって、国民の一層の理解と信頼を得るとともに、隊員の士気の高揚を図るため、創立50周年記念のロゴ・マーク、キャッチ・フレーズ、イメージ・ソングを作成し、航空自衛隊50年史の編さん、記念式典、広報行事などを計画している。さらに、秋には、多国間安全保障対話の一環として空軍参謀長等会議(ACC:Air Chiefs' Conference in JAPANJ)の主催を計画している。

 空自は、創立50周年という節目を迎え、改めて50年の時の重み、歴史を真摯に受け止め、その良き伝統を継承し、より精強かつ健全な存在として、未来に繋げていかなければならないと考えている。空自としては、引き続き、信念と誇りをもって、国民から真に信頼される組織であり続けるために、隊員一丸となって、日夜、任務遂行に邁進する考えである。
 
飛行中の要撃戦闘機(F-15)


 

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