2 多国間共同訓練
アジア太平洋地域での多国間共同訓練の意義
2000(平成12)年から、アジア太平洋地域では、地域の平和と安定のため、人道支援活動、災害救援、非戦闘員退避活動などにかかわるこの地域の円滑な多国間協力の推進やこれらの活動を通じた関係国間の信頼関係の増進を図るよう、これまでの訓練に人道支援活動などへの対応を取り入れるとともに、多国間での訓練への取組が始まった。具体的には、00(同12)年のリムパックで難民救援訓練が行われた。
また、米国・タイの二国間演習であったコブラゴールド演習に、00(同12)年よりシンガポールが参加し、人道支援活動や国連平和維持活動などに焦点をあてた多国間共同訓練が行われている。
シンガポールも、はじめての多国間共同訓練として、00(同12)年に第1回西太平洋潜水艦救難訓練を主催した
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防衛庁・自衛隊としては、このような多国間共同訓練に参加することやこれを主催することは、自衛隊の各種技量の向上はもとより、関係国間の各種調整や意見交換を通じ、相互理解の促進や信頼関係の増進に寄与するものと考えており、引き続き、積極的に取り組んでいくこととしている。