防衛大綱は、1976年に初めて策定されて以来、これまでに計6回策定されている。現在の防衛大綱は、2018年12月に「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱について」として策定されたものである1。
参照図表II-2-2-1(防衛計画の大綱の変遷)
現在の防衛大綱は、厳しさと不確実性を増す安全保障環境を踏まえ、真に実効的な防衛力として、次のような性質を有する「多次元統合防衛力」を構築することとしている。
特に、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域における能力は、軍全体の作戦遂行能力を著しく向上させるものであることから、各国が注力している分野である。わが国としても、これらの能力や、それと一体となって、航空機、艦艇、ミサイルなどによる攻撃に効果的に対処するための能力の強化や、後方分野も含めた防衛力の持続性・強靭性の強化を重視していくこととしている。