国家安全保障戦略に基づきわが国は、「開かれ安定した海洋」の維持・発展に向け主導的な役割を発揮し、シーレーンにおける様々な脅威に対して海賊対処などの必要な措置を取り、海上交通の安全を確保することや、海洋安全保障にかかる協力の推進などに取り組むこととしているほか、わが国のシーレーン沿岸国などの海上保安能力の向上を支援することとしている。
13(平成25)年に閣議決定された海洋基本計画が見直され、18(平成30)年5月、新たな海洋基本計画31が閣議決定された。本計画においては、海洋の安全保障の観点から海洋政策を幅広く捉え、「総合的な海洋の安全保障」として政府一体となって取り組むとともに、関係各国と連携・協力しつつ「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進することとしている。
防衛省・自衛隊は、「開かれ安定した海洋」の秩序を維持し、海上交通の安全を確保するため、海賊対処行動を実施するほか、同盟国などとより緊密に協力し、沿岸国自身の能力向上を支援するとともに、様々な機会を利用した共同訓練・演習の充実などの各種取組を推進している。