コラム

<VOICE>能力構築支援に参加した隊員の声

防衛省・自衛隊が平成24年度から取り組み始めた能力構築支援においては、自衛官が各国に派遣され、相手国の要員の教育に熱心に取り組むとともに、信頼関係の構築に努めました。ここでは、実際に派遣された一部の隊員の声を紹介します。

カンボジアの将来を担う子どもたちのために

カンボジア能力構築支援現地チーム長(当時) 2等陸佐 永井 克征(ながい かつゆき)

私が第1次カンボジア派遣施設大隊の要員として活動した20年前、内戦や虐殺(ぎゃくさつ)のために多くの大人達が亡くなり、また地雷のために片足を失った多くの大人達の姿を見かけました。そのため、「この国の将来を担う子供たちのために頑張ろう」を合言葉に各種活動に励みました。その時の子供たちと同世代の学生が今回の教育に参加してくれています。この学生たちが私達と同じ気持ちを持って、近い将来、他国のPKOに参加し活躍してくれることを心から祈っています。

カンボジア王国軍研修生との集合写真(筆者:前列の左から5番目)
カンボジア王国軍研修生との集合写真(筆者:前列の左から5番目)

ベトナム海軍医官との熱い講義

潜水医学実験隊 実験第1部長 1等海佐 只野 豊(ただの ゆたか)

12(平成24)年10月に行われたベトナム海軍に対する能力構築支援に参加し、医官を対象とした潜水医学に関するセミナーを行いました。ベトナム海軍からは30人以上の医官を含む40人近い参加があり、いずれの講義も受講姿勢は極めて真剣で、熱心な質問は休憩時間にも食い込みました。先方のこの分野に対する関心の程度および海上自衛隊への期待は、予想以上に高いものでした。

セミナーの間に質問を受ける筆者(左端)
セミナーの間に質問を受ける筆者(左端)
 
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