英国は、欧州のみならず世界に影響力を持つ大国であるとともに、わが国と歴史的にも深い関係があり、安全保障面でも米国の重要な同盟国として戦略的利益を共有している。このような観点から、国際平和協力活動、テロ対策、海賊対策などのグローバルな課題における協力や地域情勢などに関する情報交換を通じ、日英間で協力を深めることは、わが国にとって非常に重要である。
英国との間では、12（同24）年4月、キャメロン英国首相が訪日した際、「日英両国首相による共同声明〜世界の繁栄と安全保障を先導する戦略的パートナーシップ〜」が発表され、政府間の情報保護協定の交渉開始、防衛協力覚書署名への支持、共同開発および共同生産のための適当な防衛装備品などの特定などを推進することとしている。
13（同25）年6月のシャングリラ会合の機会に、小野寺防衛大臣はハモンド英国防大臣と会談を行い、日英間の防衛協力・交流の進捗や地域情勢について意見交換した。双方は、日英間での各分野における協力を緊密にしていくことで一致した。

防衛当局間では、同年6月に防衛協力のための覚書を取り交わしたほか、13（同25）年1月に防衛事務次官が訪問し、ロバトン閣外大臣およびマリソン政務次官を表敬するとともに、トンプソン国防次官との会談を行った。会談では、引き続き情報共有を図り、様々なレベルで日英防衛協力を深化させていくことで一致した。
参照 資料65