ロシアは、欧州、中央アジアおよびアジア太平洋地域の安全保障に大きな影響力を持ち、かつ、わが国の隣国でもあることから、日露の防衛交流を深め、信頼・協力関係を増進させることはきわめて重要である。防衛省・自衛隊は、様々な分野で日露関係が進展する中、99(同11)年に作成された日露防衛交流に関する覚書(06(同18)年改定)に沿って、各レベルで着実にロシアとの交流を進めており、外務・防衛当局間による安保協議や、局長・審議官級の防衛当局間協議をはじめ、日露海上事故防止協定に基づく年次会合、さらに、捜索・救難共同訓練などを継続的に行っている。
また、13(同25)年4月に行われた日露首脳会談では、アジア太平洋地域の役割の増大と、国際的安全保障分野における大きな変化の中で、日露両国間の安全保障・防衛分野における協力を拡大することの重要性を確認し、外務・防衛閣僚級協議(「2+2」)を立ち上げることで合意した。さらに、前述の覚書に沿った各種防衛交流が進展していることを評価するとともに、防衛当局間および部隊間交流の拡大や、テロ・海賊対策を含む新たな協力分野を模索することについて一致した。
12(同24)年8月、リムパックに参加した露海軍艦艇2隻が訪日した。同年9月には海自艦艇が訪露し、露海軍との間で第13回日露捜索・救難共同訓練が行われた。
参照 資料63
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