第III部 わが国の防衛のための諸施策 

資料58 派遣海上補給支援部隊帰国行事における内閣総理大臣訓示

(平成22年2月6日)

 第七次派遣補給支援部隊の帰国行事に際して訓示を行う。
 補給部隊指揮官酒井良1等海佐、補給艦「ましゅう」艦長品川隆1等海佐、護衛艦「いかづち」艦長梅崎時彦2等海佐以下、約340名の諸官の労をねぎらう。
 洋上は、日中気温が40度、甲板温度は70度になるときもあると聞く。厳しい環境の中で、諸官が任務を立派に遂行したことは、諸官の精悍(せいかん)で誇らしげな顔が物語っている。
 活動期間を通じて、派遣部隊は諸外国海軍に対して高い運用能力を示した。それを支えた後方支援能力も際立っていた。内閣総理大臣として、このような自衛隊・防衛省のプロフェッショナリズムを誇りに思う。派遣隊員の御家族、関係者の皆様に対しても深く感謝をしたい。
 補給活動は2001年以降、中断をはさみながら約8年続き、テロ対策などに成果を挙げた。その間、活動に従事された延べ1万3千人の隊員に対しても、私の思いを等しく伝えたい。
 補給支援特措法は去る1月15日をもって、その期限を迎えた。
政府は今後、我が国の防衛はもちろん、国連平和維持活動、テロの防止、人道支援など適切な役割を積極的に果たしていく。
 諸君がこの8年あまりの活動で培った経験は、これからの日本の外交・安全保障に必ず活きる。今日の帰還は明日の日本の出発につながる。そのことを私とともに信じて、日々の隊務にさらに邁進してもらいたい。

 

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