2 日・ASEAN諸国防衛当局次官級会合
また、09(同21)年3月には、防衛省の主催により、アジア太平洋地域における共通の安全保障課題に関する防衛当局高級事務レベル会合(日・ASEAN諸国防衛当局次官級会合)が、東京で初めて開催された。本会合は、経済分野に比べて安全保障分野における日・ASEAN諸国間の連携が遅れているとの問題意識のもと、日・ASEAN間の次官級の人脈の構築を通じて多国間・二国間の関係強化の基盤作りを図るという目的で行っている。第1回会合においては、防衛事務次官が議長を務め、人道支援・災害救援、海上安全保障、平和維持・平和構築など地域の共通の安全保障上の課題について率直かつ建設的な意見交換を行った。さらには、東南アジア諸国とわが国の有識者・防衛当局者を招き、一般公開の「共通安全保障課題に関する東京セミナー」を初めて開催し、1)地域において共有し得る安全保障上の課題、2)共通の課題に対する地域協力促進の方策、3)地域協力における防衛当局の役割と対応、について議論を行った。
第2回会合は、10(同22)年3月に開催され、ASEAN諸国およびASEAN事務局から次官クラスの参加を得て、海上安全保障、人道支援・災害救援、平和維持・平和構築といった非伝統的安全保障問題およびアジア太平洋地域における安全保障枠組・協力について意見交換を行った。また、「共通安全保障課題に関する東京セミナー」においては、1)気候変動と防衛当局の役割、2)アジア太平洋地域における安全保障枠組・協力について議論を行った。
参照 資料61