4 アジア諸国との関係
ロシアは、多方面にわたる対外政策の中で、アジア太平洋地域の意義が増大していると認識し、シベリアおよび極東の経済開発や対テロ、安全保障の観点からも重要としている
17。現在、シベリアの石油を極東方面に運ぶパイプラインの事業化計画やサハリンの天然ガス開発などを進めている。ロシアにとっては、これらの地下資源の開発や地域の経済・社会基盤活性化のためにも、わが国や中国などのアジア太平洋地域の国々との経済関係の強化が重要である。このため、ロシアは、対外政策においてもアジア太平洋地域の国々との関係を重視し、アジア太平洋経済協力(APEC:Asia-Pacific Economic Cooperation)
18、ARF、SCO(
3節3参照)などの地域的な枠組へ参加してきているほか
19、04(同16)年、東南アジア友好協力条約(TAC:Treaty of Amity and Cooperation in Southeast Asia)に加入した。