(VOICE)イラク人道復興支援派遣輸送航空隊で勤務した隊員の声
航空自衛隊 第1航空団基地業務群衛生隊 2等空佐 坂内 仁(さかうちひとし)
(当時:イラク人道復興支援派遣輸送航空隊衛生隊長)
派遣部隊から帰国する隊員達の誇りと充実感に満ちた顔がとても印象的で、「自分も貢献したい。」と思い、派遣を希望しました。
私は、衛生隊長として隊員の医療を含めた健康管理を担当しました。衛生隊は、診療(医科、歯科)のほか、身体検査や救命法などの隊員教育、メンタルヘルスケアも担当。また、不測事態や急患の発生に即応できる態勢を維持していました。しかし、気の休まらない毎日で、特に医療担当の医官(副隊長)は1名で、彼の4か月間は心身共に大変だったと思います。
現地では、米空軍医療群との救護訓練にも積極的に参加することができました。日本ではめったにできない他国と連携した不測事態対処訓練は貴重な経験でした。米空軍の医療班とは言葉の壁(笑)もありましたが、顔をつき合わせた訓練のおかげで、強い信頼関係を構築できたと思います。その結果、急患発生の際には、診察や搬送にも快く協力してもらえました。
今回、国際平和協力活動に従事できたことに誇りを感じます。また、何より不在間の業務を補佐してくれた部下や、さらに、派遣を決心する際、快く応じてくれた家内と親戚の協力にもとても感謝しています。