第IV部 防衛省改革 

1 はじめに


 昨年、防衛省・自衛隊の不祥事の頻発を受け改革会議が官邸に設置された。
 以来、個々の事案とそれを許容した組織の問題を解明し、再発防止の方策と改革の方向を示すための検討を重ねてきた。改革の原則を機能させ、また、組織の任務に沿った実効的な活動が行えるよう、防衛省・自衛隊の組織と意思決定システムの再構築が必要である。
 自衛隊は、多機能・弾力的・実効的に行動すべき時代を迎えている。戦後強調された「軍事実力組織からの安全」のさらなる充実強化とともに、今後は「軍事実力組織による安全」という観点との組み合わせが必要である。
 文民統制を確保しつつ、改革の原則を効果的に機能させるシステムの構築をここに提案する。

 

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