第III部 わが国の防衛のための諸施策 

7 技術研究開発の充実


1 技術研究本部での研究開発


 防衛省では、厳しい財政事情を踏まえ、民間との切り分けや、わが国が得意とする分野の見極めなどを考慮し、研究事業の選択と集中を行うため、技術研究本部において、今後重点的に取り組むべき技術分野や各技術分野毎の取組の方向を明らかにした、中長期技術見積り1を策定した。
 また、運用面のニーズをこれまで以上に見据えつつ、最新の科学技術を取り込んで研究開発を行うため、新たな研究開発手法を取り入れている2
 装備品のライフサイクルを通じた性能、スケジュール、コストの最適化を図る観点では、装備品を創出する構想・研究および開発段階での、性能・コストなどにかかる複数の提案の比較による分析を徹底していくこと、さらに、装備品が配備された後も、それをフォローアップして改善などを実施していくことが効果的であり、研究開発体制への取組として継続的に検討を行っている。

参照> 資料7273


 
1)<http://www.mod.go.jp/trdi/>参照

 
2)1)装備品の原型の試作などを行い、それを運用者と見込まれる各自衛隊の評価に供し、じ後の研究開発や調達などに反映していく「運用実証型研究」の導入、2)開発着手時に最終的に達成すべき要求性能を設定せず、着手後においても、要求性能の精度を高めたり、最新の軍事科学技術を取り入れたりすることを可能とする「進化的開発」の導入


 

前の項目に戻る     次の項目に進む