第I部 わが国を取り巻く安全保障環境 

3 わが国の周辺における活動


 わが国の周辺におけるロシア軍の活動は、演習・訓練を含め、練度回復を図る中にあって、活発化の傾向がみられる。
 地上軍については、わが国に近接した地域における演習はピーク時に比べ大幅に減少しているが、一部に活動活発化の傾向もみられる。
 艦艇については、近年、潜水艦や水上艦艇の長期航海訓練が実施され、原子力潜水艦のパトロールが再開されるなど、訓練などの活動に変化の兆しがみられる。
 航空機については、わが国への近接飛行や演習・訓練などの活動には、練度回復を図る中にあって、活発化の傾向がみられる。昨年7月には、Tu-95MSベアーがグアム島近辺まで飛行し、本年2月9日にはTu-95MSベアーが、わが国領空(伊豆諸島南部の孀婦岩(そうふがん)上空)を侵犯2した。
(図表I-2-4-8参照)
 
図表I-2-4-8 わが国周辺におけるロシア機の航跡の例
 
本年2月9日にわが国領空を侵犯したTu-95爆撃機


 
2)本年2月9日には、西太平洋を航行していた米空母ニミッツ上空をロシアの爆撃機Tu-95が飛行したことに対し、米国空母艦載機が対応している。


 

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