第III部 わが国の防衛のための諸施策 

第2節 新たな脅威や多様な事態への実効的な対応

 防衛大綱では、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散の進展、国際テロ組織の活動などにより大きく変化した安全保障環境を踏まえ、新たな脅威や多様な事態への実効的な対応を防衛力の第一の役割として位置付けている。そして、新たな脅威や多様な事態のうち、主なものに関する対応と自衛隊の体制の考え方について、1)弾道ミサイル攻撃への対応、2)ゲリラや特殊部隊による攻撃などへの対応、3)島嶼(とうしょ)部に対する侵略への対応、4)周辺海空域の警戒監視および領空侵犯対処や武装工作船などへの対応、5)大規模・特殊災害などへの対応の5項目を例示している。これらは、わが国の平和と安全に重要な影響を与える事態であり、これらの事態に防衛省・自衛隊としていかに迅速かつ適切に対応するかは、大きな課題である。

参照>II部2章2節

 本節では、防衛大綱に例示された5項目をはじめとする新たな脅威や多様な事態に対する統合運用体制下での自衛隊の対処のあり方、防衛省・自衛隊がこれまで取り組んできている事項について説明する。

 

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