1 総合取得改革の推進−改革の経緯と各種検討の概要−
現在、防衛省は、装備品などの調達・補給・ライフサイクル管理の効率化・合理化、調達の透明性・公正性の向上、さらに真に必要な防衛生産・技術基盤の維持・育成を目的として総合取得改革に取り組んでいる。
主要な防衛装備品は、調達された後も、部隊において10年から20年間以上の長期にわたり運用される。装備品の高機能化や取得数量の減少に伴う高価格化などを踏まえれば、装備品の運用構想、開発、量産、運用(維持・修理を含む)、廃棄に至るライフサイクルを通じた効率的、合理的な管理を目指す改革は一層重要である。
このような経緯から、装備品の効率的な取得を行うため、昨年7月、装備本部を設置し、今後、装備品の効果的なコスト管理を通じて装備品のライフサイクル管理の強化を進めることとしている。
また、防衛省では、効率的な装備品などの調達を図るため、複数年度に分けて調達予定の装備品などの単年度での一括調達、二以上の自衛隊の装備品などの一括調達、開発に際しての仕様の一部共用化・共通化、民生品の活用の促進、民間委託、維持・整備コストの見直しなどを行っている
1。さらに、自衛隊の在庫部品などの調達の効率化・合理化を図る一方、装備品の原価計算方法などの改善についても検討を進めている。
一方、政府全体として公共調達の適正化に取り組んでいる中、防衛省においても、調達の透明性・公正性の向上の観点から、総合評価落札方式の導入拡大、複数年度契約の拡大、入札手続きの効率化など、随意契約の見直しなどに取り組んでいる。これらの改善策の徹底とともに、装備品の調達を行っている装備本部に監査担当副本部長の設置などを行うとともに、内部部局に監査担当の審議官および監査課を設置した。
また、企業からの情報流出を未然に防止するため、秘密保全特約について、新たに違約金を課す特約条項を追加したほか、情報セキュリティ特約の対象を全ての装備品などに係る契約企業に拡大した。
1)「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(昨年7月7日閣議決定)においても、「3自衛隊の装備品、在庫部品等の調達の効率化・合理化」への取組の重要性が示されている。