3 日米の役割・任務・能力(第2段階)
1 概要
第2段階の日米の役割・任務・能力の検討は、第1段階において特定された共通戦略目標を達成するため、日米、特に自衛隊と米軍が、十分な調整を行いながら多様な課題に実効的に対処する上で、どのように協力していくかを明らかにするものである。
その協議の成果として、05(平成17)年10月の「2+2」会合において、「日米同盟:未来のための変革と再編」と題する共同文書(「共同文書」)が取りまとめられた。その概要は次のとおりであり、日米の役割・任務・能力の具体的方向性とともに、在日米軍および関連する自衛隊の部隊の態勢の再編についての具体的な方向性が示された。
○ 「新たな脅威や多様な事態への対応を含む日本の防衛および周辺事態への対応」および「国際的な安全保障環境改善のための取組」を重点分野とした上での、それぞれについての対応にあたっての基本的考え方
○ 新たな安全保障環境において、多岐にわたる日米の安全保障・防衛協力において向上すべき活動の例
○ 多様な課題に対処するため、日米間の協力の態勢を強化するために不可欠な措置。これらの措置の中には、自衛隊と米軍との協力に関わるもののみならず、政府全体として取り組むべきものも含まれている。
○ 日米の安全保障・防衛協力の強化・拡大
これらの内容は、後述するとおりであり、その実現により、在日米軍などの兵力態勢の再編とあわせ、日米同盟が、多様な課題に実効的に対処するための能力が構築されることとなる。