第I部 わが国を取り巻く安全保障環境 

3 フランス

 大規模テロや大量破壊兵器の拡散などがフランス国民に対する直接の脅威であるとの認識の下、防衛戦略においては、核抑止、紛争予防、海外への戦力展開、国土防衛(テロ対処など)を中心に位置づけている。
 フランスは、96(平成8)年2月発表の「2015年の軍の将来像」に基づいて軍事力整備を行っている。「1997−2002軍事計画法」により徴兵制度の廃止や兵力削減などを実施し、現在は「2003−2008軍事計画法」により指揮・情報機能の強化、展開・機動能力の向上、縦深部での行動・打撃能力の強化、防護手段の強化などに重点的に投資するとしている。具体的には、無人偵察機の発注やA-400M輸送機、ラファール戦闘機、ルクレール戦車の取得のほか、英国との協力による通常動力推進型の空母の建造4などが予定されている。


 
4)フランスは、原子力推進型空母1隻を現在運用中である。

 

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