3 アジア太平洋地域における軍事態勢
太平洋国家でもある米国は、アジア太平洋地域に陸・海・空軍と海兵隊の統合軍である太平洋軍を配置し、この地域の平和と安定のために、引き続き重要な役割を果たしている。陸軍は、2個師団から構成され、韓国に第2歩兵師団、第19支援コマンドなど約2万人、日本に第9戦域支援コマンドなど約2,000人、合計約2万2,000人をこの地域に配置している。
海軍は、ハワイに司令部を置く太平洋艦隊の下に、西太平洋とインド洋などを担当する第7艦隊、東太平洋やベーリング海などを担当する第3艦隊などから構成され、このうち第7艦隊は、日本、グアムを主要拠点として、空母1隻を中心に兵員約1万5,000人を展開しており、領土、国民、シーレーン、同盟国その他米国の重要な国益を防衛することなどを任務とし、空母、水陸両用戦艦艇やイージス巡洋艦などを配備している。
海兵隊は、ハワイに司令部を置く太平洋海兵隊の下に、米本土と日本にそれぞれ1個海兵機動展開部隊を配置しており、このうち、日本に第3海兵師団とF/A-18などを装備する第1海兵航空団を配置し、洋上兵力を含め約1万5,000人を展開しているほか、重装備などを積載した事前集積船が西太平洋に配備されている。
空軍は、ハワイに司令部を置く太平洋空軍の下に3個空軍を有し、このうち、日本の第5空軍に3個航空団(F-15・F-16・C-130を装備)を、韓国の第7空軍に2個航空団(F-16を装備)を配備しており、兵員約2万2,000人を有している。