防衛力は、国の安全保障を最終的に担保するものであり、その機能は、ほかのいかなる手段でも代替し得ない。しかしながら、国民の強い信頼によって支えられない防衛力は、その機能を発揮することができない。自衛隊は常に国民とともにあるという大きな信頼関係は、何よりも重要なことである。
これまでの章で述べたように、多くの自衛隊員(
本章2節図表6-2-4参照)は日々職務に精励し、国民の信頼と期待に応えるべく努力している。しかし、一方で国民の信頼を損なう事案が起きたのも事実であり、防衛庁・自衛隊(
本章2節参照)としては、これら国民の信頼を損なう事案に対する再発防止に、断固たる決意を持って臨む覚悟である。
以上のような観点から、本年は、本章の冒頭において、防衛施設庁入札談合事案への取組、薬物事案への取組、およびインターネットを通じた情報流出事案への取組を説明する。