第4章 日米安全保障体制の強化 

3 日米共同訓練


 自衛隊と米軍の共同訓練は、それぞれの戦術技量1の向上を図る上で有益である。さらに、日米共同訓練を通じて、平素から戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、インターオペラビリティ(相互運用性)を向上させておくことは、日米共同対処行動を円滑に行うために欠かせない。また、周辺事態安全確保法などにより自衛隊に与えられた任務を行う上で、日米の連携・調整要領2を平素から訓練しておくことも重要である。このような努力は、ひいては日米安保体制の信頼性と抑止効果を維持し向上させることにもつながる。
 このため、自衛隊は、米軍との間で、各種の共同訓練をこれまでも行っており、今後ともその内容の充実に努めていく方針である。たとえば、本年2月、統幕、陸・海・空自衛隊などから約1,300名が参加して行われた日米共同統合演習(指揮所演習)においては、自衛隊が新たな統合運用体制へ移行することを踏まえ、わが国に対する武力攻撃や周辺事態が発生した場合における陸・海・空自衛隊間や自衛隊・米軍間の連携・調整要領について訓練を実施し、共同統合運用能力の維持・向上を図った。
参照> 資料42
 
派米訓練において探知訓練を行うSH-60J哨戒ヘリコプターと米原潜


 
1)個々の装備を使いこなすとともに、一定の規模の部隊を動かすための能力など

 
2)互いに連絡し、協力し合って物事を処理する手順


 

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