第5章 国民と防衛庁・自衛隊 

1 市民生活の中での活動


危険物の処理

 不発弾は、今日なお、全国各地で土地開発や建設工事などの際に発見されている。
 陸上自衛隊(陸自)は、地方公共団体などの要請を受けてその処理に当たっている。昨年度の処理実績は、件数2,560件(平均すれば週約49件)、量にして約146トンである。特に、沖縄県での処理量は、約55トンと全国の処理量の約36%を占めている。
 また、海上自衛隊(海自)は、第2次世界大戦中に敷設された機雷のため設定された危険海域の掃海(そうかい)を行ってきた。この結果、危険海域にあった機雷の掃海はおおむね終了(約99%完了)した。現在は、地方公共団体などの要請を受けて爆発性の危険物の除去や処理に当たっており、昨年度の処理実績は、機雷2個を含む32,153個(平均すれば週約618個)、量にして約100トンである。
 なお、発見された不発弾が化学弾である場合には、自衛隊は基本的には処理する能力はないが、昨年6月から、福岡県苅田町(かんだまち)で実施したように化学弾の識別、信管の有無の確認など可能な範囲で協力している。

 
海中より発見された先の大戦の機雷


 

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