第6章 今後の防衛庁・自衛隊のあり方 

第3節 弾道ミサイル防衛

 現在、国際社会において急速に弾道ミサイルの拡散が進み、アジアでも多数の弾道ミサイルが配備され、わが国を射程に収めるものもあると考えられている。また、守るべき国家や国民を持たず従来の抑止が通用しにくいテロリストなどの非国家主体がこれらの兵器を取得する可能性もある。このような状況を踏まえ、政府は、昨年12月19日に安全保障会議と閣議を開催し、純粋に防御的な、かつ、他に代替手段のない唯一の手段である弾道ミサイル防衛(BMD:Ballistic Missile Defense)システムを導入することを決定した1
 本節では、わが国の弾道ミサイル防衛(BMD)、世界で最も進んでいる米国をはじめ各国のミサイル防衛への取組と日米共同技術研究、今後わが国として検討すべき事項などについて説明する。



 
1)資料61参照。


 

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