第2章 わが国の防衛政策 


解説 国防の基本方針

 「国防の基本方針」は、効率的な防衛力を漸進的に整備することと日米安保体制を基調とすることを方針の第3、第4とし、それに先立ち第1に国際協調と平和努力の推進を、第2に内政の安定による安全保障基盤の確立を掲げている。
 すなわち、わが国としては、国連の活動を支持するとともに、諸外国との友好協力関係を確立し、国際緊張の緩和を図るなどの外交政策と経済的、社会的発展を図るために必要な内政諸施策を講じ、また、国民一人ひとりがわが国の平和と独立を守るという意思の高揚を図ることなど、非軍事的手段による安全保障の基礎の確立を重視している。これは、平和国家としてのわが国の基本姿勢を反映するものである。
 国の防衛は、自衛隊と日米安保体制だけで全うできるものではなく、外交面における努力や真にわが国を守ろうとする国民の確固とした防衛意識が基盤になければ成り立たないものである。
 これらを総合的に組み合わせることによって、わが国の独立と平和を守っていくとの考え方に立っている。


 

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